No.9 オボナイという男 中学編

オボナイという男 中学編

この男は一言や1エピソードでは語り尽くせない。何から話そうか!なんと語ろうか?形容できない男、それがオボナイという男。

出会いは石切所小学校時代に逆上る。カンとミツはガキ大将気質で入学当初から何やかんやと騒いでいたが、オボナイはというと言葉数の少ない、純粋な気の優しいスポーツマンだった。基本的には今も、仕事に実直で好青年な男である。昔からバスケが好きなのだが、ファールばかりする同級生から球技中に顔を叩かれて、悔しくて泣き出したのを今でも覚えている(叩いたのはマー君 よく覚えている)。中学校もバスケ部に所属しエースとして活躍、成績もまずまず(3人とも成績は悪くなかった)、後輩の女子にモテモテであったが、本人はあんまりその気もなく過ごしていたようだ。

そんな、気質のオボナイは同じ中学バスケ部のミツヒロとつるむ事で内々にある何かをむき出しにしていくことになり、剣道部でバスケ好きのカンと出会うことで更にそれは狂いだしていくのである。

知る人ぞ知る中学時代に結成したHipHopTeam"3dl"。実は裏の顔を持っていた。それはStreet
BascketBall Teamなのである。当時流行ったストバス、いわゆる3on3。中学3年の少年マガジンでも"HarlemBeat"も大はやりの時期。バスケットボードを今は閉鎖されている男神の袂の国道脇の駐車場に勝手に置き、ストバス大会を目標に頑張っていた事もあった。それほど皆バスケ好きであった。

そんな我らはバスケの練習や収録の度に秘密基地に集まった。その秘密基地はカンの部屋なのだが(チェリベディNo8参照)、秘密の玄関が2階屋根の影にあり、いつでも入れる。そんな中3の冬、ふたりはいつもの様に屋根をつたって上がってきた。冬は屋根も凍って危ないのだが、屋根には掴める取っ掛り所は沢山あるので、普通の運動神経のあるスポーツマンはまず落ない。まずミツヒロが到着する。そしてオボナイが窓辺に手を伸ばした瞬間! ツルっ!⇒オボナイ屋根を滑る⇒取っ掛りに捕まろうとするが、何故か手を引っ込める⇒オボナイ屋根を滑る⇒僕らも手を伸ばすが届かない⇒オボナイ屋根を滑る⇒目の前からゆっくりオボナイが消えていく⇒ズドン!! カンとミツは "あ 死んだかな(2回目)"を経験する事になった(1回目はチェリペディ No6参照)。すると下から"いてててて"と声が聞こえホッとした。フェンスが途中にあり腰をぶつけてクッションとなって落ちていた。なんで手を引っ込めたのか問い詰めると渋々答えた"苔っぽいのが生えていて、汚くて、、、、、、"我々は爆笑だった。なんだ!!! 潔癖症かよ!!!!!潔癖症スポーツマンかよ!ていうか掴めよ!!落ちるのと苔を掴むの天秤にかけんなよ!!というか本能でとっさに掴めよ!!!!とツッコミを入れた。

こんなのはただの1エピソードに過ぎない。オボナイのエピソードは腐る程ある。追いかけられたスズメバチをローキックで倒したり(チャリ旅2年生編)、カンとミツをお化けと思ったり(真冬真夜中の遅刻編)、カンとの死闘を繰り広げたり(カンVSオボ編)とまだまだ尽きない。そして凄いところは年を経るにつれ、掴みどころなく、感受性豊かに狂うのである。まあ、中学時代すでに苔を掴めず、天秤のかけ方がおかしい様だが。。。。まさに常識に当てはまらない、理解できない男なのである。

そんなオボの高校時代、、、。。突き抜けちまった!!!何が!!オボが!!!!後編でへ続く、、、、、、